新婚旅行 8 日目「固有種の楽園、ガラパゴス諸島へ」

ホテルで時間があるときにテレビをつけてみるともちろんスペイン語が流れている。新聞を見てもスペイン語だらけ。そのなかで EEUU という言葉をよく見聞きする。おそらくアメリカのことなのだろうとは映像や写真から想像していたが何なのかと調べてみると EEUU (Estados Unidos de America) = United States of America ということ。つまり Estados の E と Unidos の E なのだが、スペイン語では複数形を省略する場合にアルファベットを重ねる。そのため EEUU となるのだ。

本日はガラパゴス諸島へ移動。キトからグアヤキルを経由して 2 時間 35 分の空の旅。

ガラパゴス諸島のバルトラ島 (Baltra) に到着。この島は軍の管理下で航空会社のバスしか入ることができない。ホテルのあるサンタクルツ島 (Santa Cruz) はすぐ近くなのだが島へ渡るための港まで乗り合いのバスで移動した。サンタクルツ島は 2 番目に大きな島で、1 番大きな島はイザベラ島 (Isabela) である。

サンタクルツ島についてツアーのバスに乗り換え移動。ホテルへ向かう途中で 3 ヶ所観光をした。
まずはロス・ヘメロス (Los Gemelos)。Gemelos とは双生児という意味。火山のガスが下に溜まっていたのだが地震で下のガスが逃げたために陥没し大きな穴が 2 つ開いた。

ガラパゴスの野生コーヒーも生えている。
Galapagos wild coffee

サンタクルツ島はすでに火山活動は停止しており、一番最近の爆発は 250 万年前である。フェルナンディナ島 (Fernandina) は若く活火山がある。イザベラ島にも 5 つ火山があり 2008 年にそのうちの 1 つが爆発している。最も古い島はエスパニョーラ島 (Espanola) である。

ガラパゴス諸島の 97% は国立公園となっており、3% の私有地ではアボガド、バナナ、トウモロコシが栽培されている。

続いてプリミシアン・ランチョという農場へ。ここには野生のガラパゴスゾウガメ (Galapagos giant tortoise) が多数いる。まるで飼育しているのではないのかと思うようにゾウガメが歩き回っていた。
Galapagos giant tortoise
カメの甲羅を見れば年齢が分かり、年輪が見えるものは若い、ツルツルして年輪が見えないものは年寄りのカメである。大きいオスは 250kg にもなる。サンタクルツ島には約 4000 頭おり、ガラパゴス諸島全体で 4 万頭、11 種類のゾウガメがいる。

ちょうど交尾をしているところを見ることができた。
Galapagos giant turtles are mating
なんでもゆっくりで食べたものの消化は 10 日かけ、交尾も 3 時間かける。
交尾後にメスは 10km 丘を下り 18 個の卵を産む。生みっぱなしで世話をすることはなく、卵は太陽熱で温められ 3 から 4 ヶ月で孵化する。赤ちゃんゾウガメは低地にいるので、ここの農場にいるのは大人のゾウガメのみである。昼には食事をし夜は寝ている。少なくとも 170 年生きたカメがいたことは記録に残っているが、実際の寿命は不明である。サンタクルツ島にあるダーウィン研究所では生まれたカメにマイクロチップを埋めて年齢を観測しようとしている。
6 ヶ月間水なし、1 年餌なしで生きられ、あまり動き回らないので捕鯨船・海賊が食料としてゾウガメを食べた。そのため 17 世紀に 100 万頭いたゾウガメが 4 万頭まで減ってしまった。卵は猫や豚が食べ、赤ちゃんカメはネズミや犬に食べられてしまうので甲羅に守られている大きな動物とはいえ天敵はいる。

農場にはカモ
Wild duck

ダーウィン・フィンチ (Darwin's finch) もいた。
Darwin's finch
フィンチはガラパゴス諸島に 13 種類おり、島ごとに別々の進化を遂げている。この小鳥の進化の種類を見てチャールズ・ダーウィンは進化論を着想した。

農場にはゾウガメの甲羅や脚の骨が展示されていた。
Giant tortoise's carapace
Giant tortoise's carapace
Giant tortoise's leg bone
触ることもでき、ガイドさんに甲羅に入ってもいいと言われたので入ってみたが、大人が一人入っても十分な大きさ。そして重い。

農場で昼ごはんを食べて次は溶岩トンネル (Lava tunnel) へ移動。

溶岩トンネルは溶岩流の外が固まり中は流れ出てしまったことによって形成された。昔は海まで繋がっていたと考えられており、その一部が陥没して人が入れるようになった。

溶岩トンネルからホテルのそばにある港、プエルト・アヨラ (Puerto Ayora) へ移動。バスの中でガイドさんがガラパゴス諸島の人口について教えてくれた。サンタクルツ島には 1 万 2 千人がいる。サン・クリストバル島 (San Cristobal) には 8 千人、ここはサンタクルツ島から船で 5 時間かかる。フロリアナ島 (Floreana)、別名 サンタ・マリアナ島には 100 人弱、イザベラ島には 4 千人が住んでいる。サンタクルツ島には全体の 10% の人が住んでいるとのこと。

海岸にはたくさんのカニもいた。
Many crabs at see side

ホテルにはプエルト・アヨラから 5 分ほどボートで移動。
ホテルの敷地に入っても動物がたくさん。
ヨウガントカゲ
Galapagos lava lizard

ヨウガンカモメ
Galapagos lava gull

ガラパゴスウミイグアナ
Galapagos marine iguana

ガラパゴスリクイグアナ
Galapagos land iguana

何と自然に囲まれたところなのだろう。夕食を食べて明日のクルーズに備えて就寝。