新婚旅行 9 日目「求愛の季節」

今日はクルーズ船でノースシーモア島 (North Seymour) へ。飛行場のあるバルトラ島の北にある小さな島でたくさんの動植物がいる。

出発前にホテルのロビーで待っているとプールサイドに鳥がやってきた。

港からクルーズに使うシー・フィンチ号 (Sea Finch) に乗船。港にはガラパゴスアシカがいた。

人が近くにいても気にせずに寝ている。

船からはパンガというゴムボートに乗って上陸する必要がある。ドライ・ランディング (Dry landing) という直接着岸して島に上陸する方法と、ウェット・ランディング (Wet landing) という海岸に着いて海に下りて歩いて上陸する方法がある。

まずはドライ・ランディング。上陸するとたくさんのガラパゴスアシカ (Galapagos Sea Lion) が暮らしていた。

ガラパゴスアシカの親子

赤ちゃんもいる。

ガラパゴスアシカの母親は 1, 2 ヶ月付っきりで子育てをする。その時期が過ぎると昼は魚を取りに出かけ、夕方になると餌を持って帰ってくるようになる。

ちょうど今の時期は繁殖期であるので赤ちゃんもたくさん。

オスの頭にはコブがあり、それぞれ縄張りを持っている。大きな声で鳴くことで威嚇と求愛をしている。

もともとは茶色い毛で水に濡れると黒色に見える。


海岸にたくさん住んでいるアカメカモメ (Swallow-Tailed Gull)。その名の通り目が赤い。


ガラパゴスウミイグアナ (Galapagos Marine Iguana)。

ウミイグアナは海に潜れる唯一のイグアナ。自分のテリトリーを示すためにたまに首を振りながら歩いている。

アシカの赤ちゃんはウミイグアナの尻尾をつかんで遊ぶこともある。遊ぶだけで食べるようなことはしない。
Galapagos marine iguana
Galapagos marine iguana


鮮やかな青色の足が特徴のガラパゴスアオアシカツオドリ (Galapagos Blue-Footed Booby)。食べる魚によって色づきが異なり、若い方が薄く、青色が濃いほどオスとして強いことを示している。
Galapagos blue-footed booby
オスとメスの見分け方は目の大きさ。メスのほうが目の玉が大きい。

足をパタパタ動かし、大きく羽を広げて求愛ダンスをする。
Galapagos blue-footed booby's courtship dance

地面に巣を作り卵は 1 度に 2 個生む。41 日間温めて卵を孵す。普通の鳥はムネで卵を温めるのだが、アオアシカツオドリは足に血管が多いんで足の水かきで温める。オス・メス交互に卵を温めたり、魚を取りに行ったりする。雛鳥は 3 ヶ月で飛べるようになり、親鳥は 5 ヶ月世話をする。雛鳥が飛ぶ練習をしている間に親が餌取りから帰ってくると、雛鳥が飛び立ったと勘違いして餌を持ってこなくなってしまう。すると雛鳥は餌がもらえなくなり餓死してしまう。
繁殖期は 5, 6 月で餌の多い年は年に 2 度、1, 2 月にも繁殖期がある。しかし 1, 2 月は海の水が温かいので魚が少なくヒナが育ちにくい環境でもある。そのため餌を捕まえるのが難しく育児放棄してしまう場合もある。
Galapagos blue-footed booby


この島にはガラパゴスアメリカグンカンドリ (Great Frigate Bird) が生息している。
こちらは若いアメリカグンカンドリ。若い時は頭が白色をしている。メスはノドからムネまでが白色。

そしてオスは赤いノドを持っている。
Great frigate bird

オスは巣を作り、繁殖期には巣にいて赤いノドを大きくして求愛をする。
メスは巣を作ることはなく、オスの作った巣を品定めしている。

交尾後は 5 日で産卵し、55 日間オスメスが 1 日交代で温める。

カツオドリやカモメは海の中にダイブして魚を捕まえる。そのため防水のため島にいる時には羽から油が出ている。
一方、グンカンドリは海に飛び込むことができないので他の鳥が捕まえた魚を奪う。魚を持っている鳥の尻尾をつかんで揺らし吐かせることで餌を得ている。

ヒナが生まれても交代で世話を続ける。ヒナはまだ全身が白くフワフワした毛をしている。

繁殖期ということもありたくさんのオスが自分の巣でノドを赤くしてアピールしている。

オス・メス・ヒナがいた。まるで一家のように見えるが実は家族ではない。その証拠にそれぞれ別々の巣に住んでいる。
Great frigate birds


ガラパゴスリクイグアナ (Galapagos Land Iguana)。
Galapagos land iguana

元々はこのノースシーモア島にはリクイグアナはいなかったのだが、バルトラ島から連れてこられた。そのためリクイグアナの餌となるウチワサボテンの背が低い。元々リクイグアナがいる島ではウチワサボテンが食べられないように背を高くして進化していった。リクイグアナは爪がないためサボテンをよじ登ることができず、背の高いサボテンの実を食べることはできない。そのため実が落ちてくるまで待っている生活をしている。

トサカが大きいのがオスの特徴。

ノースシーモア島を離れサンタクルツ島の北岸にあるラスバーチャス湾 (Las Bachas) に移動。
ラスバーチャス湾ではウェット・ランディングをした。この島では海岸でシュノーケリングの練習をしたのだが、近くにガラパゴスフラミンゴ (Galapagos Flamingo) が餌を取りにくるスポットがあった。
>
ガラパゴス諸島にはフラミンゴはいなかった。そんなに長距離を飛ぶことはできないので嵐に巻き込まれたりして南米から来たと考えられている。
フラミンゴはラグーン沿いに住んでおり卵は 1 個生む。赤ちゃんの頃は灰色をしており、だんだんと白色になり成長するとピンク色になってくる。これは主食である小さい海老を食べるため。この海老は水中にある植物のカロテンを摂取してピンク色になる。
フラミンゴは水の中に顔を入れて餌を取るのだが、口の中には水・泥・海老が入ってくる。口の横にはフィルタがあり海老だけが口の中に残るようになっている。1 日のうち 6 から 7 時間も食べ物探しに費やしている。

再びシー・フィンチ号に乗りサンタクルツ島の港へ。そこからバスでホテルに帰ってきた。やっぱり泳いだ後はお腹が空いて眠くなるな。