Firefox で MathML が見られるようにする
1) アドレスバーに about:config と入力
2) フィルタで html5.enable を検索
3) html5.enable = true にする
4) https://eyeasme.com/Joe/MathML/HTML5_MathML_browser_test.htmlを開いて数式が表示されているか確認する
新婚旅行 13 日目「帰国」
ロサンゼルスから日本に向かう途中で日付変更線を越え、夕方に成田空港に到着。長い飛行機の旅ですっかりクタクタ。日本は冬真っ盛りで南半球から帰ってきた体には寒さが身にしみる。
新婚旅行 12 日目「飛行機で過ごすのみ」
深夜にリマを出発、ロサンゼルス経由で日本へ。
新婚旅行 11 日目「地上最後の 1 匹」
午前中はチャールズ・ダーウィン研究所 (Charles Darwin Research Station) を見学。ここはガラパゴス諸島の動植物の研究をしているのだが、主にはカメの保護・繁殖をしている。
カメの卵を取ってきて孵化させ育てる。ある程度成長したら元いた島に帰している。小さいときは甲羅が柔らかいのでネズミに食べられてしまう。1, 2 歳の間は島ごとに区別されたケージに入れられ、3 歳から全員が同じケージに移されて育てられる。そして甲羅が硬くなる 4, 5 歳まで育ててあげて各島へと帰っていく。
爬虫類に多く見られる特徴だが、ゾウガメの卵を温める温度によってオスメスを産み分けることができる。28 度より低いとオスが生まれ、高いとメスが生まれてくる。自然界では地中の浅いところに埋まっている卵は太陽熱で温度が高くなりメスが生まれてくる。深いところに埋まっている卵からはオスが生まれてくる。
ここでは繁殖のためにオス:メスを 1:2 の割合で孵化させている。
ガラパゴス諸島にはかつて 14 種類のカメがいたのだが、現在では 11 種類になってしまっている。3 種類のカメは海賊・捕鯨船の食料となったり、外来種によって絶滅してしまった。かつて人がガラパゴス諸島に来る前は 100 万頭いたものが 1 万 5 先頭にまで減少してしまったが、今では国立公園化したこととダーウィン研究所の努力で 3 万頭まで戻ってきた。
研究所にはロンサムジョージ (Lonesome George) と呼ばれるオスのゾウガメがいる。彼はピンタゾウガメの最後の 1 頭である。1960 年には 1 度絶滅したと考えられていた種であったが、1972 年にカブトガニの研究のためピンタ島に行った人が偶然ロンサムジョージを発見して写真を撮影してきた。その写真を確認した研究所の職員が 2 ヵ月後にピンタ島を訪問しロンサムジョージを確認、保護して研究所に連れてきた。
その後、世界中の動物園を探してもメスのピンタゾウガメはおらず、今は 2 頭のメスを同じケージに入れて同種のメスが見つかったときのために交尾の準備をしている。最初はエスパニョーラ島の 2 頭、その後はピンタ島と同様に火山活動中の島であるイザベラ島の 2 頭と同居している。
しかしロンサムジョージが交尾をすることはなく、スイス人の繁殖が専門の学者が訪問して 3 ヶ月努力してもダメだった。電気ショックやマスターベーションで精子を取り出す、交尾の映像を見せるなど様々な努力をしたのだが未だに交尾はしていない。
最後の 1 頭となってしまったロンサムジョージは何を考えているのだろうか。何か悟っているような顔をしていた。
ガラパゴス諸島のゾウガメは甲羅の形でサドル型とクラ型の 2 種類に分けることができる。サドル型は高いところにある食料を取るために首を上に伸ばせるようになっている。ロンサムジョージはサドル型の甲羅を持っている。ガラパゴス諸島初日に農場で見たゾウガメは主食が足元に生えている草なので首を上に伸ばす必要はなくクラ型の甲羅をしていた。
一方でスーパーディエゴと呼ばれるエスパニョーラ島のゾウカメもいる。このカメは繁殖のためにサンディエゴ動物園から連れてきた 14 頭 (オス 12 頭, メス 2 頭) の中の 1 匹であり、これまで 1500 匹の子ガメを生んだ。
こちらはお食事中のゾウガメ。近くで見るとモシャモシャ激しく食べているのが分かる。
チャールズ・ダーウィン研究所を後にして再びバルトラ島へ。ここから日本に向けて帰国の途が始まる。
まずはグアヤキル経由でリマへ。リマで 5 時間待っている間に本日も終了。日本はまだまだ遠い。
新婚旅行 10 日目「船酔い防止には寝るに限る」
今日は 2 時間かけて別の島の動植物を見学する予定だったのだが、朝から昨日使っていたシー・フィンチ号が整備不良というトラブル発生。そのため 1 時間 30 分後にダフネ号に切り替えて出発。
ホテルを出てプエルトアヨラに向かう途中で海を泳ぐガラパゴスウミイグアナを発見。
行き先はサンタフェ島。2 時間という船旅はさすがに長い。船も揺れるので船酔いになってしまう。横になって寝ながら目的地に到着するのを待つ。
ウェット・ランディングした海岸にはガラパゴスアシカがたくさん生息していた。
1 母につき 1 子。1 年かけて 1 匹子育てをする。子供は次の赤ちゃんが生まれるまでの 1 年間母乳を飲む。
6 歳から 22 歳程度まで出産することができ、メスは 25 年、オスは 20 年くらい生きる。
赤ちゃんを産んだ 3 週間後から交尾・妊娠が可能となっている。
研究のため昨年生まれたアシカには足に黄色いタグが付いている。
主食は魚で漁に出るときは 4 から 18km 先まで行く。頭が尖っていて肩が出っ張っていないシャープな体型をしているので水を切ることができ泳ぐのも早い。泳ぎ始めるのは早く、生後 2 日で泳ぐことができる。
天敵はオオメジロザメ (Bull Shark) やイタチザメ (Tiger Shark) のおうな大型のサメ。
ガラパゴスマネシツグミ。この 4 匹はオス同士が 2 vs 2 で戦っている。1 群が 10 から 20 羽で構成されており、これは群ごとの争い。
ヨウガントカゲ (Lava Lizard)。メスはノドが赤い。腕立て伏せをして歩いていることが多いが、これはテリトリーのアピールをしている。
ガラパゴス諸島には 3 種類リクイグアナが生息している。サンタフェ島にいるサンタフェ・リクイグアナ。イザベラ島にいるピンク・リクイグアナ。ガラパゴス諸島全域にいるガラパゴスリクイグアナ。
今日来ているサンタフェ島にはもちろんサンタフェ・リクイグアナがいる。
石を落とすと近づいてきた。これはサボテンの実が落ちたと思って様子を見に来ているのだ。
主食は植物。葉も草も食べ、乾季はサボテンを食べる。サボテンは前足で棘をこそぎとってから食べる。
リクイグアナは背の高いウチワサボテンに登ることが出来ないので実が落ちてくるのをひたすら待っている。このサンタフェ島のウチワサボテンは背が高く、最大で 12m になるものもあったそうな。
寿命は不明で 70 年くらいと予想されている。
1 ヶ月は何も食べなくても生き延びることができ、乾季にはサボテンから水分を摂取する。皮膚がないので汗をかくこともなく、水がなくても長く生きられる。
サボテンの花はエネルギーも多い。
サボテンの生息している領域を巡ってテリトリー争いをする。
ガラパゴスウミイグアナはやはり波打ち際が似合う。
こちらはガラパゴスハト。
島を散策した後はシュノーケリング。クルーズボートから直接海へダイブ。足の届かないところで泳ぐのは不安だったが海に入ってみると意外と浮いてくる。水中を覗くとアシカが近くで泳いでいた。こちらに向かって泳いでくるので衝突するのではと考えてしまうが、さすがに水中ではあちらに利があるので巧みに避けてくれる。
帰りは泳いだ後なんでぐっすり寝ていた。気が付いたらホテル近くの港に到着。
新婚旅行 9 日目「求愛の季節」
今日はクルーズ船でノースシーモア島 (North Seymour) へ。飛行場のあるバルトラ島の北にある小さな島でたくさんの動植物がいる。
出発前にホテルのロビーで待っているとプールサイドに鳥がやってきた。
港からクルーズに使うシー・フィンチ号 (Sea Finch) に乗船。港にはガラパゴスアシカがいた。
船からはパンガというゴムボートに乗って上陸する必要がある。ドライ・ランディング (Dry landing) という直接着岸して島に上陸する方法と、ウェット・ランディング (Wet landing) という海岸に着いて海に下りて歩いて上陸する方法がある。
まずはドライ・ランディング。上陸するとたくさんのガラパゴスアシカ (Galapagos Sea Lion) が暮らしていた。
ガラパゴスアシカの親子
ガラパゴスアシカの母親は 1, 2 ヶ月付っきりで子育てをする。その時期が過ぎると昼は魚を取りに出かけ、夕方になると餌を持って帰ってくるようになる。
ちょうど今の時期は繁殖期であるので赤ちゃんもたくさん。
オスの頭にはコブがあり、それぞれ縄張りを持っている。大きな声で鳴くことで威嚇と求愛をしている。
もともとは茶色い毛で水に濡れると黒色に見える。
海岸にたくさん住んでいるアカメカモメ (Swallow-Tailed Gull)。その名の通り目が赤い。
ガラパゴスウミイグアナ (Galapagos Marine Iguana)。
ウミイグアナは海に潜れる唯一のイグアナ。自分のテリトリーを示すためにたまに首を振りながら歩いている。
アシカの赤ちゃんはウミイグアナの尻尾をつかんで遊ぶこともある。遊ぶだけで食べるようなことはしない。
鮮やかな青色の足が特徴のガラパゴスアオアシカツオドリ (Galapagos Blue-Footed Booby)。食べる魚によって色づきが異なり、若い方が薄く、青色が濃いほどオスとして強いことを示している。
オスとメスの見分け方は目の大きさ。メスのほうが目の玉が大きい。
地面に巣を作り卵は 1 度に 2 個生む。41 日間温めて卵を孵す。普通の鳥はムネで卵を温めるのだが、アオアシカツオドリは足に血管が多いんで足の水かきで温める。オス・メス交互に卵を温めたり、魚を取りに行ったりする。雛鳥は 3 ヶ月で飛べるようになり、親鳥は 5 ヶ月世話をする。雛鳥が飛ぶ練習をしている間に親が餌取りから帰ってくると、雛鳥が飛び立ったと勘違いして餌を持ってこなくなってしまう。すると雛鳥は餌がもらえなくなり餓死してしまう。
繁殖期は 5, 6 月で餌の多い年は年に 2 度、1, 2 月にも繁殖期がある。しかし 1, 2 月は海の水が温かいので魚が少なくヒナが育ちにくい環境でもある。そのため餌を捕まえるのが難しく育児放棄してしまう場合もある。
この島にはガラパゴスアメリカグンカンドリ (Great Frigate Bird) が生息している。
こちらは若いアメリカグンカンドリ。若い時は頭が白色をしている。メスはノドからムネまでが白色。
オスは巣を作り、繁殖期には巣にいて赤いノドを大きくして求愛をする。
メスは巣を作ることはなく、オスの作った巣を品定めしている。
交尾後は 5 日で産卵し、55 日間オスメスが 1 日交代で温める。
カツオドリやカモメは海の中にダイブして魚を捕まえる。そのため防水のため島にいる時には羽から油が出ている。
一方、グンカンドリは海に飛び込むことができないので他の鳥が捕まえた魚を奪う。魚を持っている鳥の尻尾をつかんで揺らし吐かせることで餌を得ている。
ヒナが生まれても交代で世話を続ける。ヒナはまだ全身が白くフワフワした毛をしている。
繁殖期ということもありたくさんのオスが自分の巣でノドを赤くしてアピールしている。
オス・メス・ヒナがいた。まるで一家のように見えるが実は家族ではない。その証拠にそれぞれ別々の巣に住んでいる。
ガラパゴスリクイグアナ (Galapagos Land Iguana)。
元々はこのノースシーモア島にはリクイグアナはいなかったのだが、バルトラ島から連れてこられた。そのためリクイグアナの餌となるウチワサボテンの背が低い。元々リクイグアナがいる島ではウチワサボテンが食べられないように背を高くして進化していった。リクイグアナは爪がないためサボテンをよじ登ることができず、背の高いサボテンの実を食べることはできない。そのため実が落ちてくるまで待っている生活をしている。
ノースシーモア島を離れサンタクルツ島の北岸にあるラスバーチャス湾 (Las Bachas) に移動。
ラスバーチャス湾ではウェット・ランディングをした。この島では海岸でシュノーケリングの練習をしたのだが、近くにガラパゴスフラミンゴ (Galapagos Flamingo) が餌を取りにくるスポットがあった。
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ガラパゴス諸島にはフラミンゴはいなかった。そんなに長距離を飛ぶことはできないので嵐に巻き込まれたりして南米から来たと考えられている。
フラミンゴはラグーン沿いに住んでおり卵は 1 個生む。赤ちゃんの頃は灰色をしており、だんだんと白色になり成長するとピンク色になってくる。これは主食である小さい海老を食べるため。この海老は水中にある植物のカロテンを摂取してピンク色になる。
フラミンゴは水の中に顔を入れて餌を取るのだが、口の中には水・泥・海老が入ってくる。口の横にはフィルタがあり海老だけが口の中に残るようになっている。1 日のうち 6 から 7 時間も食べ物探しに費やしている。
再びシー・フィンチ号に乗りサンタクルツ島の港へ。そこからバスでホテルに帰ってきた。やっぱり泳いだ後はお腹が空いて眠くなるな。
新婚旅行 8 日目「固有種の楽園、ガラパゴス諸島へ」
ホテルで時間があるときにテレビをつけてみるともちろんスペイン語が流れている。新聞を見てもスペイン語だらけ。そのなかで EEUU という言葉をよく見聞きする。おそらくアメリカのことなのだろうとは映像や写真から想像していたが何なのかと調べてみると EEUU (Estados Unidos de America) = United States of America ということ。つまり Estados の E と Unidos の E なのだが、スペイン語では複数形を省略する場合にアルファベットを重ねる。そのため EEUU となるのだ。
本日はガラパゴス諸島へ移動。キトからグアヤキルを経由して 2 時間 35 分の空の旅。
ガラパゴス諸島のバルトラ島 (Baltra) に到着。この島は軍の管理下で航空会社のバスしか入ることができない。ホテルのあるサンタクルツ島 (Santa Cruz) はすぐ近くなのだが島へ渡るための港まで乗り合いのバスで移動した。サンタクルツ島は 2 番目に大きな島で、1 番大きな島はイザベラ島 (Isabela) である。
サンタクルツ島についてツアーのバスに乗り換え移動。ホテルへ向かう途中で 3 ヶ所観光をした。
まずはロス・ヘメロス (Los Gemelos)。Gemelos とは双生児という意味。火山のガスが下に溜まっていたのだが地震で下のガスが逃げたために陥没し大きな穴が 2 つ開いた。
ガラパゴスの野生コーヒーも生えている。
サンタクルツ島はすでに火山活動は停止しており、一番最近の爆発は 250 万年前である。フェルナンディナ島 (Fernandina) は若く活火山がある。イザベラ島にも 5 つ火山があり 2008 年にそのうちの 1 つが爆発している。最も古い島はエスパニョーラ島 (Espanola) である。
ガラパゴス諸島の 97% は国立公園となっており、3% の私有地ではアボガド、バナナ、トウモロコシが栽培されている。
続いてプリミシアン・ランチョという農場へ。ここには野生のガラパゴスゾウガメ (Galapagos giant tortoise) が多数いる。まるで飼育しているのではないのかと思うようにゾウガメが歩き回っていた。
カメの甲羅を見れば年齢が分かり、年輪が見えるものは若い、ツルツルして年輪が見えないものは年寄りのカメである。大きいオスは 250kg にもなる。サンタクルツ島には約 4000 頭おり、ガラパゴス諸島全体で 4 万頭、11 種類のゾウガメがいる。
ちょうど交尾をしているところを見ることができた。
なんでもゆっくりで食べたものの消化は 10 日かけ、交尾も 3 時間かける。
交尾後にメスは 10km 丘を下り 18 個の卵を産む。生みっぱなしで世話をすることはなく、卵は太陽熱で温められ 3 から 4 ヶ月で孵化する。赤ちゃんゾウガメは低地にいるので、ここの農場にいるのは大人のゾウガメのみである。昼には食事をし夜は寝ている。少なくとも 170 年生きたカメがいたことは記録に残っているが、実際の寿命は不明である。サンタクルツ島にあるダーウィン研究所では生まれたカメにマイクロチップを埋めて年齢を観測しようとしている。
6 ヶ月間水なし、1 年餌なしで生きられ、あまり動き回らないので捕鯨船・海賊が食料としてゾウガメを食べた。そのため 17 世紀に 100 万頭いたゾウガメが 4 万頭まで減ってしまった。卵は猫や豚が食べ、赤ちゃんカメはネズミや犬に食べられてしまうので甲羅に守られている大きな動物とはいえ天敵はいる。
ダーウィン・フィンチ (Darwin's finch) もいた。
フィンチはガラパゴス諸島に 13 種類おり、島ごとに別々の進化を遂げている。この小鳥の進化の種類を見てチャールズ・ダーウィンは進化論を着想した。
農場にはゾウガメの甲羅や脚の骨が展示されていた。
触ることもでき、ガイドさんに甲羅に入ってもいいと言われたので入ってみたが、大人が一人入っても十分な大きさ。そして重い。
農場で昼ごはんを食べて次は溶岩トンネル (Lava tunnel) へ移動。
溶岩トンネルは溶岩流の外が固まり中は流れ出てしまったことによって形成された。昔は海まで繋がっていたと考えられており、その一部が陥没して人が入れるようになった。
溶岩トンネルからホテルのそばにある港、プエルト・アヨラ (Puerto Ayora) へ移動。バスの中でガイドさんがガラパゴス諸島の人口について教えてくれた。サンタクルツ島には 1 万 2 千人がいる。サン・クリストバル島 (San Cristobal) には 8 千人、ここはサンタクルツ島から船で 5 時間かかる。フロリアナ島 (Floreana)、別名 サンタ・マリアナ島には 100 人弱、イザベラ島には 4 千人が住んでいる。サンタクルツ島には全体の 10% の人が住んでいるとのこと。
海岸にはたくさんのカニもいた。
ホテルにはプエルト・アヨラから 5 分ほどボートで移動。
ホテルの敷地に入っても動物がたくさん。
ヨウガントカゲ
ガラパゴスウミイグアナ
ガラパゴスリクイグアナ
何と自然に囲まれたところなのだろう。夕食を食べて明日のクルーズに備えて就寝。